英語のビジネスメールの書き方
「依頼のコミュニケーション」といわれるメールでのやり取り。「自分の意思を相手にスムーズに伝えるにはどうしたらいいだろう」と 戸惑い、パソコンの前で固まってしまうという方に初めてでも怖くない英語ビジネスメールの書き方を紹介する。
英語ビジネスメールの書き方
メールはビジネスコミュニケーションの最も一般的な形式だから、正しく理解することが重要。英語ビジネスメールの書き方の基本を4stepsで紹介する。
1. 英語メール件名の書き方
件名を見ただけでメールの内容が分かるよう、簡潔に書くのがポイント。件名に用件のすべてを書いて送る人もいるほど。 "Hello from Tokyo!" といったメールは何かの勧誘メールと誤解されることもあるので避ける。
またメールの件名では下の例のように、冠詞(theなど)を省いた形で書くことがあるのを覚えておく。
英語メール件名の例
- Time changes for meeting
- [Important]Time changes for meeting
2. 敬称の書き方
Dear の後には名字もしくはフルネームが続きます。相手が日本語の「▲▲-san」を使ってきた場合は同じように「-san」を使って返すと親しみが増す。メール送付2回目以降は、Hi Mike(改行)About ... とすぐに用件を書きだして大丈夫だ。
敬称の書き方件名の例
- Dear Mr.Wilson, Dear Mr.Mike Wilson, Hi Mike, Dear Mike, Mike-san, Dear Sir/Madam
3. 書き出しの表現
日本流の「お世話になっております」といった定例の書き出しは英文ビジネスメールにはなく、用件から入るのが一般的。単刀直入すぎる感じがして抵抗がある、という人は、下記の表現を文頭に置いてもいい。
「お世話になっております」の代わりに
- I hope all is well with you
- すべて順調であることを願っています
相手からメールを頂いた場合
-
- Thank you for your email
- メールありがとうございました
-
- Thank you for contacting ABC Company
- ABC社にお問い合わせいただきありがとうございます
-
- Thanks for getting back to me
- 返信ありがとうございます
4. 締めの表現
「どうぞよろしくお願いいたします」といった定型の締めのフレーズも、英文ビジネスメールにはない。何かを依頼するメールなら、"It would be great if you could ..." "I'd appreciate it if you could ..." といった表現で、メールの内容に合わせて締めるといい。
"Best Regards," といった結辞の後には、改行して自分の名前を署名する。"Sincerely," "Truly Yours," などはかなりフォーマルな表現。手紙などで使われているが、メールではあまり使われないことを覚えておこう。
「どうぞよろしくお願いいたします」の代わりに
-
- I look forward to doing business with you.
- お仕事ご一緒できることを楽しみにしています。
-
- I look forward to seeing you soon.
- 近々お目にかかれることを楽しみにしています。
過去やり取りのあった相手に対して
- Take care.
- お元気で
メールで使われる結辞
- Best Regards, Sincerely, Thanks, / Thank you
英語ビジネスメールを書くときのポイント
英語ビジネスメールを書くときの3つのポイントを紹介する。
1. 丁寧になりすぎに注意!
海外のビジネスの場では、お互いにフラット(対等)な関係であることが前提になる。日本語のメールのように「~していただき恐縮です」といった丁寧な表現を "I am sorry for ..." と直訳すると、相手はあなたが何か悪いことをしたのかと勘繰ってしまう。何かを依頼するに "please" を多用するのも同じだ。
こうした場合は "It would be great if you could ..." "I'd appreciate it if you could ..." (~をしていただけると幸いです)といった表現に置き換えるのがいいだろう。
つき合いが長くなっでも不必要に丁寧すぎる表現を使い続ける日本人は、「心の壁がなくならず、よそよそしい態度を崩さない」という印象を与えがちだ。ビジネスの場にふさわしいプロフェッショナルな英語であれば、問題ない。
2. 1通で1つの要件! 簡潔に書く
「お世話になっております」から始まり、時候の挨拶など、本題に入るまでの「前振り」が長い日本語メールに対して、英文メールは挨拶すらなく、すぐ本題に入る場合がほとんどだ。
パソコン画面で読む際、いちいちスクロールしなければならないメールはNG。「用件だけを簡潔に伝える」。英文メールではそれが、相手に対する思いやりになる。
3. 業界・担当者のルールに合わせる
メールは比較的新しいコミュニケーションツールなので、「ビジネス界の統一ルール」は確立されていない。ネット業界ならば軽いチャット形式、メーカーなど古くからある業界はカチッとした形式と、違いは大きい。そこは「郷に入れば郷に従え」で、相手の文化に合わせたスタイルで返信しよう。
会話でもメールでも相手のスタイルに合わせることが、コミュニケーションを成功させるポイントだ。
英語ビジネスメールに使える便利なフレーズ10選
英語のビジネスメールを書くときに良く使うフレーをまとめた。メールを書くときに使ってください。
1. ~してくださってありがとうございます(恐縮です)Thank you for ... We appreciate it.
- Thank you for visiting us yesterday. We really appreciate it.
- 昨日は弊社までお越しいただき、本当にありがとうございました。
2 . ~してください / ~してくださると幸いです It would be great if you ... / I'd appreciate it if you ...
-
- It would be great if you could send it to me by Monday.
- 月曜日までにご送付してください。
-
- I'd appreciate it if you could send it to me by Monday.
- 月曜日までにご送付いただければ幸いです。
3. 残念ながら~I'm afraid ...
- I'm afraid to inform you that we won't be able to meet the deadline.
- 残念ながら、期日に間に合わないことをお伝えしなければなりません。
4. ~について申し訳ありませんSorry for ... / We apologize for ...
-
- Sorry for the reply.
- お返事が遅れ申し訳ありません。(カジュアルな表現)
-
- We apologize for the reply.
- お返事が遅れ申し訳ありません。(丁寧な表現)
5. ~しませんか?Why don't we ... / How about ...
-
- Why don't we meet meet in our office next week?
- 来週、弊社でお会いしませんか?
-
- How about meeting in our office next week?
- 来週、弊社でお会いしませんか?
6. ~を教えてくださいLet us know ...
- Let us know when you might be available.
- ご都合のいい日程をお教えください
7. ~はできますか / 可能でしょうか?We wondering if ...
- We are wondering if we could get the ticket by Friday.
- チケットを金曜日までに頂くことは可能でしょうか?
8. (ご依頼のありました)添付資料をご確認ください
- Please find attached the file (you requested).
- Attached is the file (you requested).
- ※ファイルを圧縮する = compress the file
- ※ファイルを解凍する = unzip / decompress the file
9. ご不明点ありましたらお教えください
- If you have anything, please lets us know
- if you have question, do let us know
10. ABC会社の山田太郎と申します。御社を担当させていただきます。初めての挨拶/自己紹介
- I'm Taro Yamada from ABC corporation, and I will be your new contact.
英語ビジネスメールで使える略語
- CNCL = Cansel キャンセル
- Re = Regarding ~について
- FYI = For your infomation ご参考までに
- TBD = To be determained 未定・確定